歩行の第一歩を考える:脳卒中片麻痺と体幹の役割

脳卒中片麻痺の歩行時の特性と課題

• 麻痺側の筋活動が遅れやすい:歩行を始めるとき、麻痺側の中殿筋や脊柱起立筋(背中の筋肉)が活動するのが遅れ、バランスを崩しやすくなります。

• 体幹が傾きやすい:麻痺側の脚で最初の一歩を踏み出すとき、体幹が麻痺していない側に傾きやすくなり、これが歩行時の不安定性につながります。

動き始め、歩き始めが転倒しやすい?

長時間座った後、立った直後にバランスを崩しやすいことが多く、歩いている最中よりも、転倒のリスクが高いです。

なぜ?

麻痺側の一歩を出す時には、麻痺していない側に体重を移動させる必要があります。

この体重移動は、麻痺側で床を押すことで円滑に行えるようにしています。

そして論文でも

歩行開始における脳卒中片麻痺患者の体幹運動特性

著者・編者:大沼 亮ら

脳卒中片麻痺患者の麻痺側先行ステップ時の麻痺側中殿筋は、非麻痺側中殿筋より筋活動の潜時が遅延していた。(引用)

と書いてある。

論文はこちら

脊柱起立筋や中殿筋といった筋収縮の反応が遅いことが分かります。

よって歩き始めの第一歩を作るのに体幹と股関節の筋肉が遅れて反応するので、歩き始めによろめいたり、上手に一歩が出ないといったことが起こります

動画で方法について説明しております。

終わりに

この方法は論文ベースに方法を考えてます。

皆様には担当のリハビリの先生もおられる事と思いますので、もし取り入れられる場合はご相談の上おすすめください。

リハビリの先生は、この方法を実施する際に低周波や振動刺激などを用いて、筋肉の反応を早くして、歩行時に触診して、収縮の反応をフィードバックしながら行ってみてください!

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