脳卒中後の動かない上肢・指・手。その回復の一歩は担当セラピストの熱量。

麻痺した手が治らないのは、セラピストの関わりが問題かも

私たちは学校教育や様々な臨床のセラピストからこのように学んだ。これは論文などで脳卒中後の上肢の麻痺はある一定期間を過ぎれば回復しないと学んできた。

セラピストはこの知識で、頭の中でここまでしか良くならないといった固定概念を持ってリハビリをしているかもしれない。

私の病院時代

私は病院時代に、初めて片麻痺の患者さんが担当になった時、こんな予後予測の知識なんて明確に知らなかった。だから、絶対に良くなる!こういう意識で患者さんと熱意を持ってリハビリに取り組んだ。

初めは歩けなかった患者さんが、4点杖で10メートルくらい近位監視で歩けるようになってきた。

その成果に対して、私も患者さんも2人でとても喜んで、二人に間に絆も生まれて、お互いリハビリをするのが楽しみだった。そんな病院の新人時代。

急に私は他病院に異動が決まり、担当の患者さんと離れなくてはならなくなった。

新人だった私は、その患者さんは他の先輩セラピストに担当が変わる。私よりも先輩だったから。

きっともっと良くなる。そう信じて、他病院に異動した。

そのとき、患者さんから激励を頂いた言葉が今でも忘れられない。

「先生は世界一、いや宇宙一の理学療法士になってください!!」と。

数ヶ月後、患者さんと再会する

私は前の別れた患者さんに会いに病院を訪れて、あれから2−3ヶ月後か、リハビリの成果、もっと歩けるようになっているかなと胸をワクワクさせて患者さんに会いに行った。

すると、前向きに頑張っていた患者さんが、「あんまり良くなってない」「先生の方が良かった」と言われた。

でも私の目から見て、前もよりも歩く距離は増えてる。少し痙縮が上がって、歩きにくさはありそうだったけど、決して悪くなっていることもない。

私の後に担当になったのは、経験年数が上の先輩で、片麻痺の患者さんを担当したのは、1ー2人ではないはず。私より技術も知識も上。

なのになんで患者さんの満足度が低いんだろうと。

現在15年目で病院10年勤務し、自費リハとして独立して思うこと

新人時代と経験年数上の先輩との大きな違いは、熱意だったんだなと思った。

それは無知だったから

絶対に良くなるって

信じた上で患者さんに向き合って、その熱意が患者さんに伝わり、

患者さんはリハビリを前向きに信じて頑張って下さったんだと思った。

予後予測の罠

セラピストは予後予測で患者さんの限界を決めてしまって、それ以上の熱意を持たずに患者さんと関わってしまうと、知らず知らずのうちにその感情・気持ちは患者さんに伝わってしまう。

きっとそれは、いや私たち以上に患者さんに「良くならない」といった後ろ向きな気持ちを生んでしまう可能性がある。

だから、患者さんがリハビリをしているにも関わらず、全く良くならない、後ろ向きな気持ちになるのは100%私たちセラピストのせいなんだと思う。

だから、思います。患者さんの麻痺した手が良くならないのはセラピストの関わりのせいかも。と。

今後もずっと

私はどんな些細なことでも脳卒中後遺症で困っている人が前向きに進んで、些細なことが出来るようになる喜びを積み上げて、昨日より、1ヶ月前より、一年前より麻痺した手が良くなったと

そう言われるセラピストを目指して、フィジカルアルモニーを大きくしていきたいと思ってます。

このブログを読んで、脳卒中の患者様に関わるセラピストが一緒に勇気を持って覚悟を持って患者さんのリハビリに関われる事を願います!私も頑張ります!!

患者さんはどんな些細なことでも担当セラピストに相談して、2人3脚で頑張っていきましょう!

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