脳梗塞片麻痺 一人で出来る食事 間違えない自助具の選び方 環境づくりとは 

片麻痺食事

 こんにちは。初めまして。

フィジカルアルモニーで働かせて頂く事になりました、作業療法士の大脇弘詠です。どうぞよろしくお願い致します。

 今まで作業療法士として、病院で11年間(産休・育休を挟みますが;)勤めてきた経験を活かして、皆様のお悩みに寄り添っていきたいと思っております。

 ブログの更新もしていきますので、どうぞよろしくお願い致します。

 本日から少しづつ、片麻痺の方やそのご家族の方に向けた、日常生活動作についてお話しさせて頂きたいと思います。

 少しでも役立つ情報をご提供できれば幸いです。

 

それでは、

 ひとりでできる食事の環境設定についてお話したいと思います。

 

 ひとことに食事と言いましても、大まかに

1 食物を噛んで飲み込む力

2 食事をする姿勢を保持する力

3 食物を操作して口まで運ぶ力

が必要となります。

 この中でも3つ目の食物を操作して口に運ぶという事に着目してお話ししたいと思います。

 

 毎日行う動作だからこそ、

◯痛みがなく

◯少ない負担で

◯短時間で

行える事が大切だと考えております。

 

 

 

 食事は両手動作であり、一側の手で食物を操作し、もう一側の手で食器の固定や操作をします。

 その為、どちらの麻痺にせよ、不自由が生じるかと思います。特に利き手の麻痺では、食物の操作にご苦労なさる事が多いのではないでしょうか。

 

 麻痺した手へのリハビリは継続しつつ、現状の麻痺の状態やその方のニーズに合わせた自助具の選択や利き手交換を検討します。

 

 具体的に見ていきましょう。

 

 ◯利き手に強い麻痺がある場合や外食時にはお箸を使いたいと考えていらっしゃる方

→利き手交換の練習が有効です。

 ご本人様の根気のいるリハビリですが、ピンセット箸等で段階的に練習する方法があります。

片麻痺食事

↑バネ付きピンセット箸

 

◯握る力が弱くなっている場合や指の細かな操作が難しい場合には

→万能カフ等でスプーンやフォーク等を持つことを助ける。

→太柄スポーク等でスプーンやフォークの柄を太くし、握りやすくする。

→バネの付いたピンセット箸でお箸の細かな操作を助ける。

これらの自助具を検討します。

 

↑万能カフ

 

↑太柄スポーク

 

 

◯手首や腕の動きが不自由な場合には

→スプーンやフォークの首や柄の形状を変え、食物をすくう・刺す等の操作をしやすく、また口に運びやすくすることの出来る自助具を検討します。

 

 

↑首の向きを自由に変えられるスプーン

この角度調整がうまく使えるかの肝になります。

 

食器自体にも工夫する事ができます。

◯食器をうまく保持できない場合

→取っ手付きの食器を使用する。

→滑り止めマットや滑り止め付きの食器を使用し、食器を固定する

これらを検討します。

 

↑取っ手付きのお椀

 

◯食物を取りこぼしてしまう

→食器の縁に返しがついたものや傾斜がついているものを使用することを検討します。

↑返しのついた食器

↑傾斜のついた食器

 

 これらの自助具を複数組み合わせることで、環境を調節します。

 自助具を入れるだけではなく、テーブルや椅子の高さを調整するだけでも、食べやすさが大きく変わることもありますので、試行錯誤しながら、食べやすい環境を整えていくと良いかと思います。

 今は百均でも介護用品が数多く取り揃えられていますので、色々と試すのにも良いかと思います。

 

 1日のうち3回ある食事を、できるだけ負担が少なく、喜びあるものにして頂きたいと願っております。

 後遺症のある中での日常生活は、今まで当たり前に行なっていた生活動作に対して、様々な工夫や練習が必要となります。

 当店でもご本人様に合わせて、麻痺へのリハビリはもちろん、日常生活動作への改善策もご提案させて頂きたいと思っております。

いつでもお気軽にご相談ください(^^)

 

 

 

 

 

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